エピソード集 その1
個人的に変わった体験をすることがしばしばありまして、そんな体験談を書いてみるシリーズの第1弾です。
初回は転職にまつわるエピソードです。
かなりややこしい話ですがよろしく
この記事では私の名前は、山崎としました。読みは「やまざき」ではなく「やまさき」です。登場する人物の名前は、私をふくめすべて仮名です。
押し寄せる偶然のつながり
20代後半になると多くの人が転職を考えるようになると聞いたことがあります。私がそんな年齢だった頃、数年間勤めていた会社を辞めて夜間の専門学校に通ったのち、講師の方から転職先を紹介していただきました。
その会社は、とある大手グループの有名企業。
新しい業務に取り組むそうで、そのスキルを持った人を探しているとのこと。
学校の講師から、「配属される課は決まっているから、課長と直接やり取りしてほしい」と連絡が入ったのでまずはメールでやり取り。
するとなんと、その課長は自宅から150mしか離れていない家に住むご近所さんでした。
そして私の出身高校の先輩にあたることも判明。
この偶然がすべての始まりでした。
お互いに面識こそなかったものの、ご近所なので「仕事でヘタな状態になるとまずい。ここで働くか迷う…」と思いつつ、とりあえず面談にうかがうことに。
さすがに自宅近くで面談とはいかず、通勤に1時間かかる場所にある職場での面談となりました。
話をしてみると「派遣社員として来てほしい」との条件を出され、正直なところガッカリでした。
派遣会社の担当者と顔合わせするよう指示があったのですが、その担当者は、私と同じ苗字の山崎(やまさき)さんで、出身高校も同じ、さらには近くに住んでいると聞かされました。自宅から1.5kmほどの場所に在住とのこと。
課長がご近所というだけでも驚いたのに、派遣担当者も地元民でしかも同姓の先輩。
これはなかなかの巡り合わせ。
山崎さんと顔合わせをしたあと、「こんな偶然があるのは、きっとなにかの縁。断るのも変だな」と、この会社で働くことを決断したのです。
そして就業スタート。
私が配属された課にはもうひとり別の山崎(やまさき)さんがいました。またもや同姓の人物の登場です。
苗字の「山崎」の読みかたは、濁る「やまざき」が一般的なので、濁らない「やまさき」が周囲に2人いるのは自分にとっては珍しい状態でした。
転職したことを友人の藤本君に報告すると、「俺もそこで働いてたことがあるよ」との返事が返ってきたのです。
私が勤務する会社と同じ敷地にある親会社で働いていたらしく、ちょっとしたニアミス状態でした。
「偶然、友達が同じ場所で働いていた」なんて話はよくあることかもしれません。
しかし「藤本」という苗字は、のちほど意外な形で再び登場することになるのです。
就業開始後まもなく社内を歩いていると、どういうわけか私が過去に辞めた会社の上司を目撃。
他人のそら似か?と疑ったものの、従業員データベースを確認すると、やはり元上司の名前があった。
これはさすがに「どういうこっちゃ!?」である。
私とは関係が悪く、はっきり言えば嫌いな人物でした。
イヤミを言われないようコソコソと勤務するうち、数年後には元上司をの姿を見かけなくなったので、なぜこの職場で働くことになった経緯は聞けずじまい。
「奇遇ですね!」ぐらいの言葉をかけてもよかったな。
こんなことがありつつも仕事は順調。
ご近所さんとの仕事はやりづらいものではなく、良い関係を築くことができたのです。
私が社内で担当第1号となった新規業務も波に乗り、派遣社員にもかかわらず正社員だった頃より年収が100万以上もアップ。
転職は大成功。派遣社員になったら収入が激増した、なんてこともレアな体験ではないでしょうか。
偶然が重なってまさかの失業
数年後、私のいとこが結婚することに。お相手の男性の苗字は藤本さん。友人の藤本君とは別の人です。
しかし結婚式の招待状を見てビックリ。 結婚式場の会場は、友人の藤本君の家と同じ町内だったのです。
しかも、結婚相手の藤本さんは親会社の社員。
前述のとおり、私の職場は親会社と子会社が同じ場所にあるものの、藤本さんは別の事業所での勤務とのことでした。
このときは「また変な偶然が起こった!」と話のネタにしていたのですが、のちにこの偶然が一因となって失業することになるとは想像だにしていませんでした。
この頃すでに、ご近所の上司と派遣会社の山崎(やまさき)さんは昇進されて、私との接点は弱くなった一方、私の部下に山﨑(やまざき)君が就いて、なんだか面白い状態が続いていました。
そしてやってきたのが派遣法の改正。3年以上同じ会社で派遣で勤務することが許されなくなったのです。
ほかにも大きな問題が降りかかっていこたとも重なって、派遣会社側からは、ほかの派遣先への変更を提案されました。
ここで予想外の事態が発生。
提案された次の派遣先は、結婚相手の藤本さんの部署をサポートする業務だと聞かされたのです。
もちろん、派遣会社側は私の親戚関係者がその部署にいることは知りません。
よりによってなぜこんなことに?
親族と同じ職場でも構わない人と、そうでない人がいるかと思いますが、私は後者です。
その会社は避けたいと意思を伝えたところ、派遣会社を解雇されてしまいました。こんな理由で解雇されるのは異例のようです。
私が担当第1号となって始めた新規業務は波に乗り、担当者も増えた。
私のもう一人のいとこがすぐ近くの会社で働いていたし、職場と最寄り駅の間には兄が働いていた会社もあった。
不思議な偶然で繋がっている場所だったのに、偶然によって縁が切れてしまいました。
突然の終了、ふたたび。そして
失業期間を経て、私はとある会社に拾われました。社名を書けないのが非常にもどかしいのですが、新たな働き先の旧社名は、元の職場を意味する社名でした。
ほかの人からも指摘されるほどの絶妙な偶然なので、ここで実際の社名を書いて面白さを上手く伝えられないが惜しいです。
新たな上司は、私の元の職場の親会社からの転職組で「あの会社の仕事ができるなら、ウチの会社の仕事もできると判断した」というのが私を採用した理由とのこと。
いやはや、世の中はせまい。
こんな形で縁があった職場も、しばらくのちに新型コロナの流行開始とともに会社上層部の方針で契約を切られてしまい、再び無職に。
やはり縁が切れるときはあっさり切れますね。
そして数年を経て現在私が勤務している会社には、漢字表記が同じ同姓同名の人がいます。
