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DIGITAL DNA
2007.09.08
頭部のモデリングで気をつけていることメモ
はじめに
・顔のモデリングをしながら気づいた事のメモです。
・美術系の学校や講座に通った事もなくて、完全に独学です。ここに書いたものは考え方の一例として読んでください。
・間違った事を書いている可能性が高いです。 それ、変じゃね?と思ってもサラリとスルー推奨。
・掲載した写真は、「素材辞典イメージブック」のものを使用しました。
赤色の矢印は「流れ」青色の矢印は、場所を指し示しています。



顔のポリゴン構造
完成イメージ。クリックすると大きい画像が表示されます。
クリックすると横800ピクセルの画像になります ワイヤーフレーム画像 ワイヤーフレーム画像



 鼻柱と小鼻(鼻翼)
鼻柱と小鼻を意識しながらモデリングします(図の四角囲みの部分)。
この作例は女性を想定しているので、小鼻の幅も小さめ。
形を微調整できるよう、ポリゴンを少し多めに割っています。


図中の赤丸で囲った部分は眼角筋によって少し盛り上がっている場合がありますが、特に作りこむ必要は無いと思います。
 小鼻の形状と位置
横から見ると、小鼻の“鼻の穴付近の付け根”は少し前方に出ていて、図のようなカーブを描いているように見えます。
 小鼻と鼻の穴の形状
鼻の穴の形状は人によって様々。
個人的には、図のような形が綺麗かと思います。
実際の人間の顔をよく観察してみましょう。

ゲームなどの商業CG作品では鼻翼(小鼻の幅)をふくらませず、スッキリした小鼻にする事が多いようです。
 小鼻の付け根
(a)小鼻の付け根をくっきりさせるために、ポリゴンの間隔を詰めます。
 (参考)鼻の穴の中
上唇から続いてきた流れが、鼻の穴の中で凹みます。
図中の「b」の部分が盛り上がっています。

ここまで作りこむ必要は特に無いと思いますが一応。


 凹凸の流れ
個人差が大きいパーツなので、基本的な形状を押さえておけばオッケー。
まず、矢印で示した流れを作ります。

イヤホンが入る部分(耳の穴へと続く部分)を深めに凹ませています。
 耳たぶと耳輪
耳たぶの付け根がアゴ側にくっついているかどうか、人によってまちまちです(図の丸囲みの部分)。

耳の全体の輪郭(耳輪)も人によって大きな違いがあります。
耳たぶに向かうにつれて、やや上側に向く感じで(図中の矢印が折れ曲がっている部分より先は、気持ち上向きで)作ると綺麗かな、と感じています。


目頭と目尻
 目尻付近の流れ
目尻付近から急に角度が変わり、耳の方向へと流れていきます。
 眼球を収める
私はこの部分が苦手。
眼球の大きさ、横から見た時の眼球の前後の位置のズレ、目頭の位置、上まぶた、下まぶたの位置や厚さを調整して、綺麗に収めていきます。
 目頭
目頭にある赤い部分(赤丸の部分)の上に、薄い膜のようなものがあります。この部分をモデリングして目頭のスキマを埋めています。鏡で自分の目頭を見てみましょう。


まぶた
 まぶたの厚み
個人差はあるものの、意外に厚いものです。
上まぶたも同様に、思ったより厚いです(私的印象)。
 上まぶた
西洋人は上まぶたが深く落ち込む傾向にあり、
東洋人は眉から上まぶたまで、比較的なだらかです。
(写真は西洋人女性です)。



 口角付近
頬肉がわずかに垂れ下がる影響で、下唇側の口角が少しひっこんだように見える場合があります。
通常、顔が細い場合は口角のくいこみは少なくなります。


歯・口内

上の歯=16本、下の歯=14または16本です。
1本1本作らず、上の歯・下の歯でそれぞれ1オブジェクトにし、歯の形にあわせて凹凸を作るだけでもよいでしょう。
 口内
口を開けた時のために、頬の内側も一応作っておきます。


頬・顎(各パーツの連結と位置関係)
 顔全体での目の位置
a と bは同じ幅です。

c の幅は、丸顔の人は広く、面長の人は狭くなっていると思いますが、顔の個性に強く影響する部分なので、適宜調整します。
 頬の形状と各パーツの位置関係
赤線で区切った4つのゾーンに分けて考えるようにしています。

私が気をつけているのは……
・真横から顔を見た時にも、眼・鼻・口の各パーツの位置に注意する。
・表情が作れるポリゴン配置にする。
といった点でしょうか。


頬のピーク
・頬骨の位置を決めます。目尻の下にあります。
頬のピーク(頬肉が一番盛り上がっている場所)が頬骨の位置から少しずれる事もあるようです。



目より上の部分

特に難しい部分ではないです。
男性の場合、眉毛がある部分は女性よりも盛り上がっている傾向にあります。


 首筋
首スジ(胸鎖乳突筋)の流れを作ります。
このスジは普段は目立ちません。

男性の場合、のどぼとけの部分は、ふくらみを作りやすいようなポリゴン配置にします。


その他、気をつけていること
・1つの顔の制作に延々と取り組んでいると問題点が見えてこなくなるので、時々休みを入れましょう。
・リアルな顔を作りたい人は、「上手いCG作品」を見るのも1つの方法かもしれませんが、「実際の人間」を観察した方が何倍も勉強になります。
・鏡で自分の顔を見るだけでなく、他人の顔もチェックしましょう。
・デッサンにあまりこだわりすぎないのも一つの考え方かも。