Digital DNA:『ベクシル-2077日本鎖国-』特集


公開まであと1ヶ月 『ベクシル −2077日本鎖国−』 特集

8月18日公開


マスコミ試写会でも満員御礼


 パブリシティー担当の方からマスコミ試写会へのお誘いを頂いた。

 資料によれば、すでに数度にわたってマスコミ試写会が開かれているものの、大変好評のため毎回入場できない人が出ているとのこと。
 とにかく毎回盛況らしい。

 平日開催ということもありマスコミ試写会への参加は難しいです、と返答したところ、DVDで映像をお貸し頂けることになった。



『APPLESEED』から格段に進化した“3Dライブアニメ”




 予告編を見て頂ければ、どのような世界設定でストーリーが展開されるか分かるのだが、改めて解説しておこう。

 2067年、高度に進化した日本の産業が世界市場を独占。
世界から反感を買うこととなり、国際協定により規制がかけられることとなった。
これに反発した日本は、ハイテクを用いた「完全鎖国政策」を実施。
日本は衛星写真にさえ写らなくなった。

 2077年、アメリカの特殊部隊「SWORD(ソード)」が日本潜入作戦を決行する。SWORDのメンバーの1人が主人公のベクシルである。

 ネタバレになるため詳しくは書かないが、日本国民はどうなったのか、そして日本変貌の真相などが明かになってゆく。

 アクションシーンや映像的な見せ場も多く、エンターテイメント作品として充分楽しめる作品として仕上がっている。見ているうちに、ハイテク鎖国という大胆な設定もさほど気にならなくなった。

 実は今回、「是非宣伝して下さい」との話を頂いた時は「もし面白くなかったら、上手く協力できないのでは?」という不安があったのだが、見終えてみればしっかり楽しめていた。




SWORDが装着する強化スーツ(画像参照)は、『エイリアン2』に登場するパワーローダーの進化系として位置づけられているとのこと。
 予告編の映像がオンライン配信されているので、クオリティーについては私が詳しく感想を書くまでない。見ての通りの進化ぶりである。
 とにかく、リアルな3Dとアニメ的な2Dとの中間表現の“落としどころ”が非常に上手い。

 曽利文彦監督が2004年にプロデュースした『APPLESEED』は、表現スタイルとしてはまだ過渡期にあったと感じるのだが、本作で3Dライブアニメとしてのスタイルが完成形に至ったと言えるのではないだろうか。

 登場するオブジェクトの量、シーン数、エフェクトの数も膨大。
 特に予告編でも登場するうねる竜巻のような「ジャグ」の映像は圧巻。ストーリー上でも重要な役割を持つ「ジャグ」の正体は伏せておくが、是非これは大スクリーンで見ておきたい映像だ。






主演の黒木メイサさんと曽利文彦監督。
東京国際アニメフェア2007での様子 (3月開催)。
 主役ベクシルの声を担当したのは、メイサ嬢こと黒木メイサさん。
 今回が声優初挑戦とのことなのだが、他に参加している松雪泰子さん、谷原章介さんも声優初挑戦とのこと。なかでもマリアを演じる松雪泰子さんが高い演技力を発揮しており、声も役柄によく合っていた。

 ちなみに、3月に東京国際アニメフェアで行われたイベントでの朴璐美さんの話によれば、アフレコをした時はすでに別の人によって声が収録されていたとのこと。そこへ改めて声優陣が声をあてたのだそうだ。

 サウンドトラックは『APPLESEED』にも参加した、ポール・オークンフォールド、ブンブンサテライツ、ベースメント・ジャックス、カール・クレイグが本作にも引き続き参加。
 今回は、「アンダーワールド」や「ザ・プロディジー」らが新たに加わっている。

 実は私はダンス・エレクトロニカ系サウンドが好きでよく聴くのだが、「ザ・プロディジー」が参加しているのは個人的に嬉しかったりする。

 なお、サウンド・トラック『VEXILLE - The Soundtrack』は8月8日発売予定となっている。


映画情報
『ベクシル −2077日本鎖国−』 8月18日(土)、全国ロードショー
[ 制作 ] OXYBOT(wonderium ほか数社がCG制作に参加)
[ 配給 ] 松竹
[上映時間] 109分(1時間49分)
[  監督  ] 曽利文彦
[ 脚本  ] 半田はるか、曽利文彦
[ 音楽  ] ポール・オークンフォールド
[声の出演] 黒木メイサ(ベクシル)、松雪泰子(マリア)、谷原章介、櫻井孝宏、柿原徹也
           朴璐美、森川智之、大塚明夫 他

関連リンク
『ベクシル −2077日本鎖国−』公式サイト

このページの画像の無断転載を禁じます。©2007「ベクシル」製作委員会


 
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